インターネットが普及した現在、銀行の窓口やATMに足を運ばなくても、お金の入出金などを行う事が可能です。
これをネットバンキングと言い、いつでもどこでも手続きができるようになったことで、非常に便利な世の中になりました。
一方、「IDやパスワードを忘れるとめんどくさい」「システムメンテナンス中は利用できない」「不正利用されるケースがある」などといった懸念もあり、「ネットバンキングはやめた方がいい」と言う声もあります。
そこで本記事では、ネットバンキングをやめたほうがいいと言われる理由やネットバンキングをやめた方がいい人の特徴、逆にネットバンキングのメリットなどを紹介します。
「ネットバンキングをやめたほうがいい?」と疑問に思っている方は、ぜひ最後まで読んで、今後の参考にしてみてください。
ネットバンキングはやめた方がいいと言われる4つの理由
ここでは、ネットバンキングはやめた方がいいと言われる理由について紹介します。
- IDやパスワードを忘れるとめんどくさい
- システムメンテナンス中は利用できない
- 不正利用されるケースがある
- インターネットにつながっていないと利用できない
それでは、詳しく見ていきます。
IDやパスワードを忘れるとめんどくさい
ネットバンキングをやめた方がいいと言われる理由の1つに「IDやパスワードを忘れるとめんどくさい」といった声があります。
IDやパスワードを紛失した場合、再発行する必要があり、手間がかかってしまいます。
再発行の作業もネットバンキングによっては複雑なところもあるので、日常的にIDやパスワードを忘れる事が多い人は不向きと言えます。
特にインターネットに疎い高齢者の方は、ネットバンキングを使いこなすのに時間を要するかもしれません。
システムメンテナンス中は利用できない
ネットバンキングは、定期的にシステムメンテナンスを行います。
そして、システムメンテナンス中は、ネットバンキングを利用する事ができません。
システムメンテナンスを行う時間は、主に利用者の少ない時間帯や長期連休といった、利用者にあまり影響が出ないような時間帯に実施します。
基本的にネットバンキングは24時間いつでもどこでも利用できるものの、システムメンテナンス中は利用できないことは頭に入れておきましょう。
不正利用されるケースがある
近年、ネットバンキングの個人情報や金融情報が不正利用されるケースが急増しています。
特に令和5年は前年の約5倍に増えており、セキュリティの部分で対策が急務と言えます。
こういった不正利用や不正送金に対して恐怖心がある方は、ネットバンキングの利用はやめた方がいいです。
インターネットにつながっていないと利用できない
ネットバンキングはインターネット環境がないと利用する事ができません。
そのため、通信が低速の場合や機内モードの場合、インターネットを利用する事ができないため、必然的にネットバンキングも使えません。
ネットバンキングが利用できない場合は、店舗に足を運んで窓口やATMでお金の入出金をする必要があるので、ネットバンキングと比較して手間がかかってしまいます。
ネットバンキングをやめた方がいい人の3つの特徴
ここでは、ネットバンキングをやめた方がいい人の3つの特徴を紹介します。
- IDやパスワードをよく忘れる人
- インターネットに疎い人
- ATMや窓口で入金や引き出しをしたい人
それでは、詳しく見ていきます。
IDやパスワードをよく忘れる人
ログインIDやパスワードをよく忘れてしまう人は、ネットバンキングの利用はやめた方がいいです。
ネットバンキングを利用するためには、ログインIDとパスワードを発行する必要があり、IDとパスワードを忘れた場合、ログインする事ができません。
厳密には、再発行の手続きを行うことで再度ログインできますが、その分手間がかかってしまいます。
IDやパスワードを忘れがちな人は、ネットバンキングの利用はやめた方がいいでしょう。
インターネットに疎い人
普段インターネットを使い慣れていない人は、ネットバンキングの利用はやめた方がいいです。
インターネットを使い慣れていない年代の中でボリュームゾーンなのが65歳以上の高齢者の方。
昔よりはネットリテラシーは向上しているものの、それでもインターネットをうまく使いこなせている割合はそこまで多くないと思います。
インターネットをあまり使いこなせていない人がネットバンキングを利用すると、窓口やATMで取引をした時よりも時間がかかってしまい、むしろ効率が悪くなる可能性が高いです。
ネットバンキングは利用者がより楽にお金の入出金や各種手続きが可能になるよう作られたサービスなので、インターネットやWEBサービスを普段使わない人や使い慣れていない人は、避けた方がいいでしょう。
ATMや窓口で入金や引き出しをしたい人
ATMや窓口で入金や引き出しをしたい人は、ネットバンキングの利用はやめた方がいいです。
仮にネットバンキングを利用したとしても、ATMや窓口で手続きができなくなるわけではないため、利用者が使いやすい方法を選ぶことができます。
イメージとしては、ATM、窓口、ネットバンキングの3つの方法で手続きが可能となるわけです。
自分にとって最も使いやすい方法で手続きすればいいので、「ネットバンキングは少し面倒、怖い」と言う方は、ATMや窓口を利用するのがいいです。
ネットバンキングの4つのメリット
ここでは、ネットバンキングの3つのメリットを紹介します。
- いつでもどこでも入出金などが可能
- 様々な手続きが可能
- 足腰や弱い人には便利
- 通帳がいらない
それでは、詳しく見ていきます。
いつでもどこでも入出金などが可能
ネットバンキングはシステムメンテナンス期間外であれば、いつでもどこでも入出金などの手続きをすることができます。
もちろんインターネット環境下で操作をする必要があるものの、その条件を満たせば思い立った時にお金の入出金などを行うことが可能です。
これまでは、ATMか窓口の2つの方法でしか手続きをすることができず、いずれも店舗に足を運ぶ必要がありました。
そのため、人によっては不便と感じる人もいると思います。
ただ、ネットバンキングが普及したことで、このような労力や手間が省けるため、ユーザーにとっては非常にありがたいサービスと言えるでしょう。
様々な手続きが可能
ネットバンキングでできることは、お金の入出金だけではありません。
具体的には、以下のことが可能です。
- 口座残高の確認
- 取引明細の閲覧
- 振込・送金
- 自動引き落としの設定・変更
- 預金の入金・引き出し
- 定期預金の開設・管理
- 外貨預金の取引
- 投資信託の購入・売却
- クレジットカードの利用明細の確認
- ローンの申し込み・返済
- 公共料金や携帯電話料金の支払い
- デビットカードの利用履歴の確認
- 各種振替の設定
- ATMの利用限度額の設定・変更
- 住所や電話番号の変更手続き
- 紛失・盗難時のカード停止手続き
- セキュリティ設定の変更(パスワードの変更、二段階認証の設定など)
- e-メール通知設定(取引通知、残高通知など)
- ポイントプログラムの確認・交換
- 口座間の資金移動
これだけの手続きがネットバンキングで行うことができます。
ユーザーにとって非常に便利と言えますね。
足腰や弱い人には便利
ネットバンキングは時間や場所を問わずいつでもどこでも利用することができるため、足腰が弱い人にとって便利なサービスと言えます。
お金を引き出すためにわざわざ自宅から外に出る必要もなく、パソコンやスマホさえ操作できれば問題なく利用可能です。
通帳がいらない
ネットバンキングでは通帳は不要です。
なぜなら、ネットバンキング内で取引明細の閲覧ができるためです。
通帳を使っていた時は、取引量が増えれば増えるほど通帳が増えていくため、通帳が山積みになってしまいスペースをとってしまっていた人も多かったはず。
また、通帳を紛失して困ったと言う人もいたことでしょう。
ネットバンキングであればWEB上で管理することができるので、通帳の紛失やスペースの占有に困ることは一切なくなりますね。
ネットバンキングとネット銀行の違い
ネットバンキングとネット銀行の違いは、以下の通り。
項目 | ネットバンキング | ネット銀行 |
---|---|---|
定義 | 既存の銀行が提供するオンラインバンキングサービス | インターネット専業銀行 |
運営 | 既存の銀行(例:三菱UFJ銀行、三井住友銀行 | インターネット専業の銀行(例:楽天銀行、住信SBI) |
支店有無 | 存在する | 存在しない |
対面サービス | 利用可能 | 対応なし |
サービス提供手段 | インターネット、ATM、支店 | インターネット、提携ATM |
口座開設方法 | 支店や郵送での手続きが必要な場合がある | インターネット上で完結することが多い |
手数料 | 一部サービスで手数料が発生する場合があ | 手数料が低い、または無料のことが多い |
金利 | 一般的な水準 | 高金利 |
利用可能時間 | 24時間対応(メンテナンス時間を除く) | 24時間対応(メンテナンス時間を除く) |
大きな違いとしては、「対面サービスの有無」と「店舗の有無」の2つになります。
ネットバンキングは、三菱UFJ銀行や三井住友銀行などといった既存の銀行が提供しているオンラインバンキングサービスになるため、WEB上だけでなくATMや窓口でも手続きが可能です。
一方、ネット銀行は基本的にインターネット上でしか手続きができず、対面サービスがありません。
ネットバンキングとネット銀行は、名前が似ているため混同しやすいですが、提供しているサービスは違うので、誤って認識しないように注意が必要です。
まとめ:ネットバンキングをやめた方がいいかどうかは自分次第
本記事では、「ネットバンキングはやめた方がいいと言われる理由」について紹介しました。
「IDやパスワードを忘れるとめんどくさい」「システムメンテナンス中は利用できない」「不正利用されるケースがある」「インターネットにつながっていないと利用できない」などの理由から、「ネットバンキングはやめた方がいい」という声が多いです。
ネットバンキングはやめた方がいいかどうかを判断する上で、以下の点が重要です。
- IDやパスワードをよく忘れるかどうか
- インターネットに慣れているかどうか
- ATMや窓口で入金や引き出しをしたいかどうか
上記3つをしっかりと頭の中に入れて、ネットバンキングはやめた方がいいかどうかを判断しましょう。